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データロガーのプローブを上手に活用する方法

データロガーのプローブを上手に活用する方法

データロガーにおける効果的な活用法として注目されるのは、プローブ(外付けセンサー)です。データロガーの内蔵センサーだけでは測定が難しい環境や温湿度帯も、プローブを使用することで効果的に測定することが可能となります。プローブは計測範囲を拡大し、より正確なデータを取得することが期待されます。本記事では、データロガーのプローブを上手に活用する方法について詳しく解説します。プローブの利点や設置場所、具体的な活用事例、留意点などについて、探究していきましょう。

目次


データロガーのプローブ活用法

―データロガーのプローブって何?

データロガーのプローブは、波形観測時に活用される装置であり、被測定対象の信号を感知し、測定器へ伝達する役目を果たします。このプローブを適切に操作することで、精確な測定を行うことが可能です。しかしながら、最大限の性能を引き出すためには、適切な取り扱いが必要です。プローブにはさまざまな種類や特性がありますので、環境や被測定対象に応じて最適なプローブを選択することが肝要です。

 また、測定の正確性や信頼性に大きな影響を与えるため、正確なデータ収集や解析において極めて重要な役割を果たし、プローブを適切に扱い、適切に設置することで、測定結果の信頼性を向上させることが可能です。データロガーのプローブは、測定作業に不可欠な貴重なツールであり、その適切な利用法を理解することで、より精密なデータ分析や効果的な測定活動を行うことができます。

―プローブの利点

データロガーのプローブの良い点を紹介します。

1. 測定対象に直接取り付けられる
温度や湿度を正確に計測する際には、プローブを測定対象に直接取り付けることで、周囲の影響を最小限に抑えて信頼性の高いデータを取得することが可能です。さらに、外部環境の変化による誤差を軽減し、より安定した測定結果を得ることができます。

2. 過酷な条件下でも正確な測定が可能
高温や低温などの厳しい環境下でも、信頼性の高いデータを収集することができます。特に、製造業や医療研究機関、建設現場などの過酷な環境下での測定においては、データロガーのプローブの正確性と信頼性が欠かせません。こうした条件下では、従来のセンサーや計測器では困難な場合が多いため、データロガーのプローブは、適切な判断を下せます。

3. コンパクトで取り扱いが容易なので幅広い用途に利用
狭いスペースでの測定や複数箇所を同時に測定するなど、様々な状況で効果的に活用することができます。また、プローブの小型化により、測定対象に与える影響が最小限に抑えられ、高精度な測定が可能です。取り扱いの容易さから、新たな使用者でも迅速に操作を習得し、研究室や工場現場でのモニタリングなど、あらゆる環境で信頼性の高いデータ収集を支援する優れたツールとして活躍しています。

データロガーのプローブは、環境測定や品質管理、実験研究など多岐にわたる分野で重要な役割を果たしており、その高い精度と信頼性から広く活用されています。

―プローブの具体的な活用事例

データロガーのプローブは様々な分野で活用されています。以下に具体的な活用事例を挙げます。



【製造業】
1. 自動車部品の耐熱・耐寒性試験
温度プローブを使い、製品が仕様の温度範囲で適切に機能するかをテスト。

2. 食品工場の設備環境モニタリング 
温湿度プローブで製造ラインの環境、温度プローブで食品の中心温度を常時監視し、最適な状態を維持。

【医薬検体】
1. 保冷ボックス
データロガーは外に出し、液晶で温度確認。プローブを中に引き込み温度管理。2℃~8℃が多い。

2. 冷蔵庫/冷凍庫
プローブを引き込めるタイプの機種は表側にデータロガーを設置し、液晶で温度確認。

【研究開発】
1. 低温実験の温度環境管理
温度プローブで実験装置内の温度を計測し、所定の低温状態を維持。

2. 医薬品安定性試験の温湿度モニタリング
温度プローブで試験環境を管理し、製品の安定性を確認 。

3. 野外環境計測
各種プローブを組み合わせ、自然環境下での温湿度、日射量、風向風速などのデータを収集。

【文化財・美術品】
1. 博物館の展示室環境モニタリング
精密な温湿度プローブで作品が置かれる環境を適切に管理。

2. 美術品輸送時の環境記録
温湿度プローブでデータを記録し、作品への影響を最小限に抑える。

このように、データロガーのプローブは製造現場の品質管理から研究開発、文化財保護までさまざまな場面で活躍しています。高い計測精度とデータロギング機能が様々な分野での活用を支えています。

プローブを使う上での留意点

―プローブの取り扱い方

データロガーのプローブを適切に取り扱い、正確なデータを収集するためには、以下の点に注意する必要があります。

【プローブの取り扱い】
・プローブは精密な計測器なので、落下や衝撃を避けましょう
・プローブのケーブルを無理に引っ張ったり、踏みつけたりしないでください
・水没や過度の湿気にさらさないよう気をつけてください。防水性能のないプローブでは内部が損傷する可能性があります
・汚れたプローブは乾いた布で優しく拭き取り、清潔に保ちましょう

【設置と環境】
・周囲の温度や湿度が一定になるまで十分待ってから計測を始めましょう
・急激な温度変化がある場所ではプローブが正確に追従できないことがあります
・直射日光が当たると、プローブ自体が熱を持つ可能性のある機器に近接しないよう注意しましょう
・測定対象からプローブを適切な距離に設置し、影や放射の影響を避けましょう

【メンテナンスと点検】
・プローブは定期的に点検し、損傷がないか確認しましょう
・精度が疑わしい場合は、校正・または交換を行ってください
・低温用プローブは結露に注意が必要です。使用後は十分に乾燥させてください
・電池駆動式の場合は、電池残量に注意し、適宜交換しましょう

プローブを適切に取り扱い、環境への配慮とメンテナンスを心がけることで、信頼性の高い計測データが得られます。その際の細かい注意点を理解しておくことが重要です。

データロガーとプローブの最適な組み合わせ

―データロガーとプローブの選定ポイント

データロガーとプローブの選定には、以下のポイントを考慮する必要があります。

1. 測定対象と環境条件
測定する項目(「温度」「湿度」「衝撃」)とその環境条件を把握する。

2. 精度と分解能
必要な精度(プラスマイナスで表記されます)やセンサーの応答速度に応じて適切なモデルを選択しましょう。

3. 測定レンジ
データロガーがカバーできる温度・湿度・衝撃範囲を確認し、適切な測定レンジを選ぶ。

4. データ取得方式
用途に応じてリアルタイム取得やイベント発生時の記録などの方式を選択する。

5. 接続性と互換性
他の機器やソフトウェアとの接続性や互換性を確認する。

6. バッテリー寿命
長時間のデータ収集が必要な場合は、バッテリー寿命の長いモデルがお得です。



株式会社藤田電機製作所の「WATCH LOGGER(ウォッチロガー)」は測定対象に合わせて最適なプローブを選択でき、内蔵センサー(-40℃~+80℃)と比べ、プローブ接続時は測定範囲が広がります(-40℃~+120℃)。またプローブの長さを1m~10mまでオーダーすることが可能です(受注製品)。注意点としては、先端の銀色部分は防水ですが、銀色部分以外は熱圧縮チューブなりますので取り扱いにはお気を付け下さい。

データロガーにプローブを取り付けると効率的なデータ収集が実現します。これにより、様々な環境下でのデータ収集が容易になり、より幅広い分野での応用が期待されています。内蔵センサーの設置・運用が難しい場合は、外付けセンサープローブを是非検討してみましょう。

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