カネパッケージ株式会社様
物流業界で挑み続ける「設計力」と「技術力」の二刀流
梱包材の衝撃設計技術を使い、パッケージの設計・開発を行っているカネパッケージ株式会社。 埼玉県入間市に本社を構え、国内外複数の拠点でグローバルに事業を展開しています。
緩衝材開発分野に加えて、梱包から配送までをフォローするトータル物流体制でお客様のニーズに応えているプロフェッショナルがWATCH LOGGERを使用する理由とは。
今回、インタビューに応じてくださったのは、柏事業所・営業部部長兼事業所長の神 幸一さん。 ビジネスパートナーでもある株式会社日立ヘルスケア・マニュファクチャリング物流管理部部長の三ツ村 和博さんと共にお話を伺いました。
カネパッケージ様の会社概要を教えていただけますでしょうか?
神
カネパッケージは埼玉県入間市に本社がありまして主にパッケージの設計・製造・販売、及びトータル物流の提案をしています。
今、我々がいる柏事業所は日立ヘルスケア・マニュファクチャリングさんを中心に医療精密機器の物流請負と梱包材の販売を行っております。
日立ヘルスケア・マニュファクチャリング様が
カネパッケージ様にお仕事をお願いしている理由を教えてください。
三ツ村
物流に関して豊富なノウハウをお持ちであること。あとは対応の良さですよね。
輸送業務は勿論のこと、部品の出庫から管理までトータルにお願いしております。
何か困ったことがあったときは相談にのってくれますし、非常に頼もしいですね。
神
お客様のニーズに対して小回りを利かせ応えていくのが弊社の強みだと思います。
カネパッケージ様のSNS やYouTubeを拝見させていただいたのですが、ビデオ会議に使用する“背負い型背景隠し段ボール”や“子供が遊べる段ボールハウス”、“トレーディングカードゲームテーブル”など梱包だけに囚われず様々な企画にチャレンジしていますよね。
神
チャレンジすることには二つ意味があります。
一つ目は営業として商材を増やし売り込みの強化です。
もう一つは設計力・技術力のアピールです。
受注品のカスタマイズと並行して自社開発品を発信していくのが弊社のルーティンとなっております。
なるほど。実際、会社の中でやりたいことがあっても許可が下りなく理解してもらえないのが実情ではないかと感じます。
特に若い社員ほど難しいと思うのですがその辺はどうですか?
神
弊社には、“チャレンジ制度”というものがあるんですよ。
例えば、業務には関係ない食品衛生責任者や溶接の資格など、「その資格をとりたい」と思い、取得した社員には資格取得に掛かった費用を全額会社が負担します。
パートさん、新入社員、役員。年齢や立場は関係なく、積極的に動きたい人・自分を高めたい人・学びたい人は弊社で活躍できると思いますよ。
会社はチャレンジする人を全力で応援するので提案は大歓迎です。
提案で成果がでたものには報酬もありますし、お客様の声もそうですが社内でレスポンスがあると仕事に張りが出るのではないでしょうか。
それはいい刺激になりますね。“背負い型背景隠し段ボール”は偶然、めざましテレビで見たので驚きました。
神
はじまりは弊社の設計者が「こんなのがあるといいよね」といった個人の発想で作ったんですよ。
それをSNSに掲載したら、反響があり一人のYouTuberの目に留まって一気に拡散しましたね。
最終的には埼玉県の大野知事にも背負って頂きました。
大野知事ですか?その経緯を教えてください。
神
入間市は狭山茶が有名なんです。
茶を煎じて出した残りの茶殻はあまり使い道がないのですが抗菌効果や消臭効果があると知って、その茶殻を段ボールに混ぜた、ほのかにお茶の香りがするパーテンションを製作しました。
弊社は環境にも優しいパッケージを世の中に提供したい想いもあるので、新型コロナウイルス感染拡大防止や緊急災害避難用のために役立ててほしいと埼玉県に寄付した際、一緒に持っていきました。そのときも各ニュースで取り上げていただきましたね。
今回、WATCH LOGGERを知ったきっかけを教えてください。
神
きっかけは日立ヘルスケア・マニュファクチャリングさんのご紹介です。
以前は輸送時に「衝撃がありました」と一目で分かる簡易的なラベルを使用していました。
高価で精密な荷物が現地に着いたとき「荷物が倒れていた」「荷物が濡れていた」などの状況となった場合に、どうすればいいのか悩みの種でした。
WATCH LOGGERに関しては衝撃(G)に加えて温度・湿度の年・月日・時間といった詳細なデータが取得できますよね。これは輸送の可視化、ようは「見える化」ができるなと思いました。
弊社の経営ビジョンの中に「驚きと感動と安心」といった三つのキーワードがあり、その「安心の提供」というところに魅力を感じ購入させていただきました。
ありがとうございます。WATCH LOGGERを荷物に取り付けたカネパッケージ様の取り組みはどう思われましたか?
三ツ村
やはり問題が発生してしまった場合に、「いつ発生したのか」分からないでは、とても困ります。
WATCH LOGGERを使用することで、万が一何か起きた場合にこういう状況でしたとデータで説明をいただけるのが助かりますし、次の対策も検討できます。
また、輸送の品質確保と並行して輸送費を削減する取組みも行っています。
そのためにトラックの輸送だけではなく、トラックから鉄道、船といった輸送手段を引き継ぎながらの納品になります。
そうしたときに衝撃や温湿度環境を記録するWATCH LOGGERが取り付けられていることは、それぞれの輸送手段において、より慎重な荷物の取扱いを促してくれていると期待しています。
カネパッケージさんの提案は安心して荷物を預けられる信頼につながったと思います。
WATCH LOGGERはどのように運用しているのでしょうか?
神
納品するドライバーには納品伝票とクッションが入った返信用封筒を持たせています。
目的地到着時にドライバーから本部に報告の電話がきますので、そのときWATCH LOGGERを取り外してくださいと指示をします。
取り外したWATCH LOGGERを封筒に入れ、最寄りの郵便ポストに投函してもらいます。
投函後、再度ドライバーから本部に電話をかけてもらいます。
かなりしっかりされた管理体制ですね。
神
ここまでしないと、WATCH LOGGERの回収忘れがあるんですよ。
納品は必ず決まった会社が行くとは限らないので、特に繁忙期には気を付けなければいけません。
これも長年、物流に携わっている経験のおかげかもしれませんね。
意外と運用方法に悩んでいる方が多い印象を受けます。
これは他社様も参考になるのではないでしょうか。実際にWATCH LOGGERを使用してみて感じられたことはありますか?
神
GPS機能がついていると嬉しいですね。大型の機械は搬入の為に車両の通行止めや設置工事があるんですよ。
もし「トラックの現在地」や「あと何分ぐらいで現地に到着するのか」がリアルタイムで分かれば事前に連絡し、準備をお願いしたり、もっとスムーズな納品が出来ると思います。
今のWATCH LOGGERに不満はありませんがGPS機能があれば完璧ですね。
確かにリアルタイムの位置情報があれば便利ですね、貴重なご意見ありがとうございます。今後、御社が目指していく方向性はありますか?
神
弊社は製造機械を持たず製品を協力会社様に作っていただいているので企画力と技術力で「価値」を売るしかありません。
例えば段ボールが二つあり、一つは100円、もう一つは150円だったとします。
価格だけで判断すれば100円の段ボールを選ぶと思いますが「数回使用して壊れたら?」「水に濡れて使い物にならなかったら?」といったことが起きたらどうでしょう。50円高くても耐久性や使用性を考慮して選ぶ方もいると思います。
そのような価格だけではない価値にこだわっていきたい気持ちがあります。
企画力と技術力には自信がありますので、藤田電機製作所さんのような製造現場の第一線で活躍されている企業とコラボレーションできれば何か新しいものが創れるかもしれませんね。
是非、お知恵を拝借させてください。両社の視点から物流業界の課題が垣間見えたような気がします。本日はお忙しい中、ありがとうございました。
神・三ツ村
ありがとうございました。
カネパッケージ株式会社様で使用しているWATCH LOGGERはこちら。
温度・湿度・衝撃データロガー「KT-295F/GX」
カネパッケージ株式会社
〒358-0046
埼玉県入間市南峯 1095-15
https://www.kanepa.co.jp/