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食品物流で必須のデータロガー最新技術とその重要性

食品物流で必須のデータロガー最新技術とその重要性

食品の物流チェーンにおいて、データロガーは温度、湿度、衝撃などの環境データを記録し、品質と安全性を確保する上で重要な役割を果たしています。最新のデータロガーは、クラウド接続やIoT技術を活用し、リアルタイムでデータをモニタリングできるようになっています。例えば、GPS機能を備えたデータロガーでは、食品の移動経路を追跡でき、温度異常発生時に素早く対応できます。データロガーがどのように使用されているか、最新の技術やトレンド、品質保証の方法を説明します。

目次

食品物流におけるデータロガーの役割

―温度管理

食品は適切な温度管理が行われないと、品質が低下し、微生物による食中毒のリスクが高まる可能性があります。生鮮食品や冷凍食品などは特に、温度変化に敏感です。そのため、物流の各段階で温度を厳密に管理することが不可欠です。データロガーは、物流の始点から終点まで、食品の周囲温度を連続して記録します。温度データが記録され、異常がある場合は、その時間と場所を特定し、原因究明と再発防止につなげることができます。最新のデータロガーは、リアルタイムでクラウドにデータを送信できるため、遠隔地から常に温度を監視できます。温度異常が発生した場合、即座に警告が発せられ、迅速な対応が可能です。

 また、一部のデータロガーにはGPS機能が搭載されており、食品の移動経路や温度履歴をトレースできます。原因不明の温度異常があっても、原因究明が容易になっています。これらのデータロガーの温度管理機能により、食品の安全性と品質を徹底的に守ることができますので、食品物流において重要なツールとなっています。

―湿度記録

適切な湿度管理が怠られれば、食品の品質に大きな損傷が及ぶおそれがあります。乾燥に弱い食品では、低湿度環境下で極度に乾燥することで、風味や食感が損なわれる結果となります。一方、高湿度の環境では、カビの発生や変質のリスクが高まります。したがって、食品の物流においては、湿度をモニタリングし、適正範囲を逸脱しないようデータロガーを利用して管理することが不可欠です。最新のデータロガーは、温度だけでなく、湿度もデジタルデータとして非常に正確に記録することが可能です。また、湿度データをリアルタイムでクラウドに送信できるため、湿度の異常が発生した場合には、迅速な対応が可能です。

 一部のデータロガーには露点計算機能が搭載されているものもあり、湿度と温度のデータから露点を算出し、結露のリスクを事前に把握することができます。結露が生じると、包装の濡れや、カビや細菌の発生に繋がるため、その防止が極めて重要です。このように、データロガーによる湿度の記録と管理は、食品の鮮度や品質を維持し、安全性を確保する上で極めて重要な役割を果たしているのです。

―衝撃検知

食品は運搬中に過度な衝撃を受けると、品質が低下したり、容器が破損したりする危険性があります。特に生鮮食品は弱く、傷みやすいため、衝撃管理は重要です。最新のデータロガーには、3軸の加速度センサーが装備されており、X/Y/Z方向の衝撃を高精度に検知できます。検知された衝撃データは時間とともに記録され、後で振動の大きさや方向を分析することが可能です。リアルタイムでクラウドに衝撃データを送信できるタイプのロガーも存在し、大きな衝撃があった場合には即座に警報が発せられるため、迅速な対応が可能です。

 また、一部のデータロガーには位置情報と連動する機能が搭載されており、衝撃発生場所を特定しやすくなっています。つまり、輸送中のどの地点で、どの程度の衝撃があったかが可視化され、原因究明と再発防止策の立案に役立ちます。このように、データロガーの衝撃検知機能を活用することで、食品への衝撃を最小限に抑え、破損や品質劣化を防ぐことができます。安全で信頼できる食品物流を実現する上で、衝撃検知は不可欠な役割を果たしています。

食品物流での活用事例

―冷凍食品の輸送

冷凍食品は、品質が損なわれてしまうため、適切な低温が維持されないと、物流の全過程で厳格な温度管理が必要です。このため、温度モニタリングをデータロガーに依存することが不可欠です。最新のデータロガーは、温度データをリアルタイムでクラウドに送信できるので、冷凍食品が輸送中でも、温度を常に遠隔で監視することが可能です。温度異常が発生した場合は、すぐに警告が発せられるため、迅速な対応が可能です。また、一部のデータロガーにはGPS機能が内蔵されており、輸送経路と温度履歴をリンクさせて管理できます。ある地点で温度異常が発生した際には、素早く原因を特定し是正措置を講じることができます。

 データロガーで収集した温度データをAI等で解析すれば、最適な輸送経路や車内の温度設定を予測し、品質劣化のリスクを最小限に抑えることができます。これにより、徹底した温度管理が実現され、鮮度と味を保つと同時に、お客様の信頼を築いています。データロガーは冷凍食品の安全な物流を支える重要な機器となっており、今後も最新技術の活用が進んでいきます。

―新鮮食材の保管

新鮮な食材は、適切な温度と湿度の管理が欠かせません。生鮮野菜や果物、肉、魚介類など、賞味期限の短い食材ほど、保管環境が特に重要です。このため、食品メーカーや卸売市場、食品スーパーなどでは、最新のデータロガーを装備し、温湿度をリアルタイムで監視することが一般的です。デジタル温湿度センサーにより、高精度な環境データが取得されるため、適切な条件からわずかにでも逸脱した場合に、迅速に異常に気づくことが可能です。また、ビッグデータをAIで解析し、食材ごとの最適な保管温湿度を予測し、最適化する取り組みも行われています。温湿度の異常が検知された際には、データロガーからクラウドへ自動的に警報が送信され、素早い対処が行われます。

 一部のロガーにはGPS機能が搭載されており、異常が発生した場所を特定できます。これらの取り組みにより、新鮮食材の品質や安全性を長期間にわたって維持すると同時に、食品ロスの削減にも貢献しています。データロガーは、新鮮食材の物流において不可欠な装置と言えるでしょう。

―ロジスティクス最適化

食品物流では、鮮度とコストの両立が要求されます。厳格な温度管理は輸送コストを増加させる一方、温度管理が不十分だと品質の劣化リスクが高まります。したがって、環境データの収集とそれに基づくデータ解析は極めて重要です。最新のデータロガーにはIoT機能が組み込まれており、リアルタイムで温度、湿度、衝撃、経路などのビッグデータをクラウドに送信します。これらのビッグデータをAIで分析することにより、ロジスティクスの最適化が可能となります。

1. 最適輸送ルート/スケジュールの予測
時間帯や経路による温湿度変化をシミュレーションし、品質低下リスクが最小の輸送計画を立てられます。

2. 車両の温度設定や冷凍機運転パターンの最適化
過剰な冷却を抑え、エネルギーコストを削減できます。

3. 梱包や保冷剤の最適化
データに基づき、荷物の特性に応じた梱包設計ができます。

4. 保管庫の最適環境設定
食品別の理想温湿度を予測し、無駄のない設定が可能です。

データロガーによる環境データの収集とAIの活用により、食品の品質と物流コストの最適なバランスを実現できます。食品ロスの削減および環境負荷の軽減に貢献します。

最新技術の導入

―IoTテクノロジー(クラウドデータ管理やAI分析の活用)

従来のデータロガーは、現場で環境データを記録するだけでした。しかし、IoTテクノロジーの進化により、リアルタイムでデータをクラウドに送信できるようになりました。これにより、以下のようなメリットがあります。

1. リモート監視と迅速な対応
クラウド上のデータを遠隔から常時モニタリングできるため、温度異常などの問題が発生した場合に、すぐに警報を受け取り、早期対応が可能になります。

2. ビッグデータ解析によるAI活用
これまでのデータを蓄積してビッグデータ化し、AIで解析することで、最適な物流条件を予測したり、異常の予兆を検知したりすることができます。

3. トレーサビリティの向上
環境データとGPS情報を紐付けることで、食品の行程が可視化でき、問題発生時の原因特定と究明が容易になります。

4. ブロックチェーンとの連携
ブロックチェーン技術と組み合わせれば、データの改ざん防止が可能になり、食品の信頼性が高まります。

このように、IoTテクノロジーを活用したデータロガーは、食品の安全性と品質確保だけでなく、ロジスティクス最適化や生産性向上にも大きく貢献しています。先端技術の積極的な導入が、食品物流の課題解決につながるのです。

まとめ

―食品物流で活躍するWATCH LOGGER

株式会社藤田電機製作所の「WATCH LOGGER(ウォッチロガー)」は、食品物流の現場で圧倒的な実力を発揮するデータロガーです。これまでの物流の課題を次々と解決し、温度、湿度、衝撃の3つの環境データを取得できます。PCは勿論、スマートフォンであれば場所を問わず、常に状況を把握可能です。高品質な食品を安心して届けることができ、トレーサビリティの確保によりお客様の信頼度も向上します。



 本体は頑丈な防塵・防水構造で、過酷な現場でも安心して使用できます。コイン電池で約3年(機種による)の持続時間も優れており、長期の物流にも対応可能です。大手食品メーカーをはじめ、多くのお客様から高い評価をいただいております。データロガーのレンタルや詳細な製品説明について、お気軽にご相談ください。

―品質管理の向上へ

食品物流において、データロガーは欠かせない存在であり、品質と安全性の確保に重要な役割を果たしています。最新のデータロガーは、クラウド接続やIoT技術を駆使し、リアルタイムでデータを監視することが可能となっています。特に、GPS機能を搭載したデータロガーは食品の移動経路を追跡し、温度異常時に迅速な対応が可能となります。これにより、食品の品質管理や安全性確保が向上し、消費者への信頼も高まります。

 今後もデータロガーの技術は進化し続け、食品物流における重要性はますます高まることが予想されます。最新の技術やトレンドに常にアンテナを張り、品質保証のための取り組みを進化させていくことが業界にとって不可欠です。データロガーを適切に活用し、食品物流の効率化と安全性確保に貢献していくことが重要です。

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