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サーバールームの温湿度管理における最適な方法とは?

サーバールームの温湿度管理における最適な方法とは?

近年、情報技術の進化に伴い、サーバールームの温湿度管理がますます重要性を増しています。サーバーを安全に運用するためには、適切な温度と湿度の管理が欠かせません。特に、測定器をサーバールームに配置する際には、その環境条件にも留意する必要があります。本記事では、サーバールームの温湿度管理における最適な方法に焦点を当て、株式会社藤田電機製作所のWATCH LOGGERがなぜ効果的かを解説してまいります。サーバールームの適切な温湿度管理が、安定したシステム運用にいかに重要か、一緒に学んでいきましょう。

目次

サーバールームの温湿度管理の重要性

―温湿度はサーバー安全運用のために不可欠

サーバールームの温湿度管理は、サーバーの安全な運用を確保するために不可欠であり、過度な温度や湿度の変化はサーバーダウンや機器故障を引き起こすリスクが高まります。サーバールーム内の温度を適切に維持することは、サーバー機器の性能や信頼性を向上させるだけでなく、長期的な運用にも影響を与えます。

 一般的に、サーバールームの推奨温度は18度から28度の間とされており、湿度も40%から60%程度が望ましいとされています。温度や湿度が規定値を超えると、機器の過熱や冷却不足による損傷が発生しやすくなり、業務に支障をきたす可能性が高まります。そのため、サーバールームの温湿度を適切に管理することは、ビジネスの持続性を確保するために重要な要素であり、定期的なモニタリングや適切な冷却システムの導入が必要不可欠です。

―無線測定機器のデメリット?測定器配置時の環境条件への注意

サーバールームにおいて無線の測定機器を使用する際のデメリットとしては下記の通りです。

1. 電波干渉
サーバールーム内では、多数の電子機器が同時に作動しており、これらが無線機器の電波と干渉する可能性があります。この電波の干渉により、通信の安定性や速度が低下し、ネットワークのパフォーマンスに影響を及ぼすことが懸念されます。特に、Wi-Fiルーターやアクセスポイントなどの無線機器がサーバールーム内に配置されている場合、周囲の電子機器との干渉により、通信が不安定になる可能性が高まります。このため、適切な電波の干渉対策を講じることが不可欠です。例えば、周囲の機器との間に十分な距離を確保したり、使用するチャンネルを調整することで、干渉を最小限に抑えることができます。さらに、最新の電子機器やシールドケーブルを利用することで、電波の干渉の影響を軽減することが可能です。サーバールーム内での電子機器の配置や設定に留意することで、通信の安定性を確保し、ネットワークのパフォーマンス向上に寄与することができます。

2. セキュリティリスク
サーバールームへの無線機器の配置により、物理的なアクセスが容易になり、その結果、セキュリティリスクが増大する可能性があります。無線機器は通常、外部からのアクセスを受け入れるため、適切なセキュリティ対策が講じられていない場合、不正なアクセスやハッキングのリスクが高まります。セキュリティ対策が不十分であれば、サーバールーム内の機密情報やシステムが不正な第三者によって侵害される可能性があり、重大な被害をもたらす恐れがあります。したがって、無線機器を配置する際には、物理的なアクセス制限や暗号化などの適切な対策が必要です。適切なセキュリティ対策を講じることにより、サーバールームにおける情報セキュリティを保護し、機密性や可用性を確保することが重要です。物理的なアクセスの容易さとセキュリティ対策の両面を考慮した運用管理が求められます。

3. 信頼性の低下
無線通信は、有線通信よりも信頼性に問題が生じることがあります。電波の干渉や信号の障害により通信が中断されるリスクが存在し、特に建物内の壁や電子機器との干渉が影響を及ぼすことが多いのです。また、気象条件や周囲の環境の変化によっても無線通信の品質が影響を受ける可能性があります。そのため、重要なデータや通信を行う際には有線通信を選択することが安全かつ確実な方法と言えます。したがって、使用環境や通信内容に応じて適切な通信手段を選択することが重要です。無線通信と有線通信のメリットやデメリットを理解し、適切に活用することが円滑な通信の達成に繋がるでしょう。

4. 管理の複雑化
有線ネットワークとは違い、無線ネットワークでは、設定や管理が複雑になる傾向があります。主に、セキュリティや周波数管理に関連する問題が生じやすく、適切な対策が求められます。無線ネットワークにおいては、不正アクセスや情報漏洩のリスクが高まるため、頑丈なパスワードや暗号技術の採用が必須です。さらに、周波数帯域の混雑や干渉による通信障害も起こりやすいため、周辺の環境を考慮した周波数設定が欠かせません。これらの課題に対処するには、ネットワーク管理者や利用者が適切な知識と技能を備えることが不可欠です。加えて、定期的なセキュリティチェックやネットワーク設定の再検討を行うことで、安全かつ効率的な無線ネットワークの構築が可能となります。無線ネットワークを適切に管理することで、安全に通信するだけでなく、効率的なネットワーク環境を整備できるでしょう。

5. 性能の制限
無線通信は有線通信に比べて、通信速度や帯域幅が制限される可能性があるため、大容量のデータ転送や低遅延を必要とする場合には、有線接続の方が好ましい場合があります。特に、衛星通信や5G NRなどの無線通信では、16QAMやQPSKなどのデジタル変調方式が使用されており、信号の伝送速度と帯域幅が極めて重要となります。帯域幅が制限されると、無線通信においてデータ転送速度が低下し、通信品質が悪化する可能性がございます。このような大容量のデータを速やかかつ安定して転送する必要がある際には、有線通信の選択が肝要であります。一方で、無線通信は移動中や施設設置が難しい場所でも利用が可能であり、柔軟性や利便性に優れているという利点もございます。通信環境や要件に応じて、無線通信と有線通信を適正に組み合わせることで、効率的かつ安定した通信環境の構築が肝要となります。

最適な方法データロガーの活用

―データロガー(WATCH LOGGER)の機能と特徴


株式会社藤田電機製作所の「WATCH LOGGER」がサーバールームに適している理由は、その性能の高いデータロガーが多様な測定環境やシーンに柔軟に対応できる点にあります。温度や湿度の環境から超低温環境まで使用可能であり、医薬品や検体、ワクチン、食品を管理する冷蔵庫や冷凍庫向けの適切な機能が備わっています。

 WATCH LOGGERは、サーバールーム内の温度や湿度の変動を正確に記録し、データ管理を適切に行うことができます。また、定期的なデータ記録が難しい環境でも信頼性の高いデータ収集が可能であり、幅広い場所で利用されています。さらに、専門的な知識が不要で使いやすい操作性があり、業種ごとに適した機器であるため、特定の環境で効果的に活用できる点が特徴です。WATCH LOGGERは、サーバールームの温度管理において信頼性と柔軟性を兼ね備えた優れた製品であり、データロガーとしての高い機能性が求められる環境に最適です。

―なぜWATCH LOGGER(ウォッチロガー)が効果的か

サーバールームにWATCH LOGGERを導入するメリットは、長期間のデータ収集が可能であり、過去の環境データを分析することで、効果的なサーバールームの運用計画を策定できるからです。そのメリットをご紹介いたします。


1. 製品の電池寿命は約3年
これは電池交換の手間やコストを節約することができます(機種による)一般の汎用電池を採用しておりますのでわずか数百円です。

2. 測定周期を1~255分間隔で設定ができる
ロガーの測定記録件数の上限は16,000件・32,000件です(機種による)サーバールームですと30~60分間隔の設定が一般的であり、設定によるデータ件数に達する期間は下記の通りです。

■16,000件の場合 10分…約111日 / 30分…約333日
■32,000件の場合 10分…約222日 / 30分…約666日

3. 測定データは自動でレポート化
ログファイルを読み込むと、自動的にレポートが生成され、PDF形式で出力されます。これにより、データの整理と共有が容易になります。さらに、CSVファイルで出力可能。表計算ソフトで編集できます。

4. 温湿度マッピングがソフトウェアで簡単作成
空間の温度分布特性を把握し、温度変化を考慮した上で最適な設置場所を選べる温湿度マッピングも測定ファイルを落とし込むだけです。(詳細記事:「場所で温度が違う?温度分布から見るマッピングの重要性」)

5. WATCH LOGGERは自ら電波を発しない
ウォッチロガーは、NFC通信形式を採用したデータロガーです。自ら電波を発しない特性を持つため、低温環境でも正常に機能し、他の電波や機器に影響を与えません。このため、"医療機器ISO15189で推奨されるデータロガー"として利用されています。これは海外輸送の際、航空便にも同様の理由で採用されております(USB通信も含む)サーバールームに設置するには最適なデータロガーと言えます。

安定したシステム運用を目指して

―WATCH LOGGERの活用方法のポイント

システム運用の安定を目指す上で、WATCH LOGGERの有効活用は不可欠です。以下に、その要点をまとめました。

1. 監視対象の選択
監視対象を適切に選定します。サーバーの稼働状況、ネットワークのトラフィック、アプリケーションのパフォーマンスなど、重要な要素を監視することが求められます。

2. アラームの設定
上限値下限値を逸脱したときに知らせる設定を行います。逸脱すると本体のALMに◀マーク、またはALARMボタンとして表示されます。自動レポート出力時にも赤字で表示されるので、逸脱した時間帯が分かりやすくなっています。

3. 測定ログの解析
測定ログの解析を通じて、問題の根本原因を特定し、将来的な問題の予防策を講じることが可能です。

4. 運用フローへの統合
WATCH LOGGERをシステム運用の手順に組み込みます。利用方法を運用手順やトラブルシューティング手順に取り入れることで、運用の効率化と問題解決の迅速化を目指します。

これらのポイントを考慮して、WATCH LOGGERを活用することで、安定したシステム運用を実現しましょう。

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